事故・怪我の状況
被害者が原動機付自転車で交差点を直進進行していたところ、被害者の左側から走行してきたタクシーが交差点内で転回(Uターン)したことによって、被害者に接触したという事故でした。
被害者は左鎖骨骨幹部を骨折し、1年9カ月間通院した後に、弁護士に交渉を依頼することによって今後の動きについて不明な点を明らかにしたい、少しでも賠償額等を高くしたいと考え当事務所に依頼しました。
当事務所の対応
被害者は1年10カ月間通院しましたが、残念ながら左鎖骨が変形するとともに、左鎖骨に痛みが残るという自覚症状が残ってしまいました。
ところが、医師が作成した自賠責後遺障害診断書には、鎖骨変形の記載が漏れていました。
そのため、当事務所では自賠責後遺障害診断書の訂正を求め、適正な診断書の取得を行い、後遺障害の等級申請を行ったところ、左鎖骨の変形障害について12級5号が認定されました。
相手方は、裁判所基準での支払いを拒むとともに、過失割合も争ってきたので、提訴し、主婦休損・入通院慰謝料・逸失利益・過失がないことの立証を行ったことにより、既払い額約403万円を差し引き、1275万円の賠償を得ることができました。
裁判での主な争点
鎖骨の変形障害でも逸失利益が認められるか
相手方は、鎖骨の変形障害については服で隠れることなどから、逸失利益には反映されない、実際に減収がないと主張を続けていました。
これに対し、当方は、変形障害についても痛みが伴う場合には多くの裁判例において逸失利益が認められていること、実際に家事や仕事に影響を与えていることを主張しました。
その結果、当方の主張が認められる結果となっております。
結果
・被害者が相手から支払いを受けた金額
・最終段階で支払を受けた金額…12,756,399円
・相手方保険会社・自賠責から受けた額…4,036,760円→合計16,793,159円の支払いを受けることができました。
弁護士法人黒田パートナーズ・西宮北口法律事務所代表。学生時代を西宮で過ごし、東京・大阪の法律事務所での勤務を経て、平成25年より事務所を開設。保険会社と顧問契約を行わない、交通事故被害者側専門の弁護士として、兵庫・大阪全域の交通事故問題解決に尽力。兵庫県弁護士会所属。